基本計画
砂防基本計画は、流域における土砂の生産及びその流出や、土砂とともに流出する流木等による土砂災害を防止することによって、望ましい環境の確保と河川の治水上、利水上の機能の保全を図ることを目的として策定されます。 そのために、生産土砂量や流出土砂量など各種の計画土砂量を算定する必要があります。
砂防エンジニアリング社では、微地形調査結果やGISの空間解析機能でもって、土砂生産のしやすさを考慮した計画土砂量を算定します。そして、土砂生産量のみならず、土砂移動特性を反映した計画の策定を目指しています。
土石流危険渓流などの土石流対策計画の検討では、微地形調査により流域内の土砂移動危険箇所を明確にした上で計画規模土石流の流出土砂量を設定します。
計画規模降雨時の土砂移動現象や中・長期の土砂流出現象は、計画対象流域の河道をモデル化し、河床変動計算により下流域への流送土砂量を算出します。
施設配置計画
微地形調査で抽出した土砂移動危険箇所の情報から砂防施設が必要な場所を判断し、施設に期待する機能と整備優先度を明確にして、砂防施設の配置計画を検討します。 施設整備の効果は、土砂収支による土砂整備率のほか、河床変動計算や氾濫計算により被害区域の変化や保全される人家戸数など達成される成果で評価します。
事業計画・事業効果
計画土砂量や既往の施設整備実績を基に、短期・中期・長期の事業計画を策定します。事業の投資効果は、費用便益分析により評価します。 なお、砂防エンジニアリング社では、災害の広域にわたる土砂災害の原因となる場所などを明確にすることで水系砂防事業の必要性が明確な説明資料をとりまとめています。
参考
砂防エンジニアリング社における微地形調査技術は、国内トップレベルであると自負しております。なぜ、砂防計画に微地形が有効なのかは「微地形解析から出発する砂防計画」、さらに微地形判読技術の精巧度を「微地形判読の履歴」でご紹介しております。ぜひご一読ください。