この度発生しましたH28熊本地震において、お亡くなりになられた方に謹んで哀悼の意を表します。また、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
2016年4月14日21時26分、熊本県直下を震源とするマグニチュード6.5の地震が発生しました。この地震後、16日午前1時25分、マグニチュード7.3(震度7)の地震が発生しました。気象庁は「14日の震度7の地震が前震、16日に発生した地震が本震とみられる」との見解を示し「平成28年熊本地震」と命名されました。
また6月18日から22日にかけて、梅雨前線上に発達した低気圧が九州北部を通過して大雨となり、地震の影響が大きかった阿蘇地方や上益城地方で土砂災害が発生しました。
砂防エンジニアリング株式会社では、被災地の一日も早い復旧・復興に向けて、災害対応に取り組んでおります。
熊本地震の概況
被害状況
(第37回政府現地対策本部会議,第41回熊本県災害対策本部会議資料)参考 (6/21 16:30)
- 死者:69人
- 行方不明者:1人
- 住家被害(全壊,半壊,一部破損):145,905棟
- 避難所数及び避難者数:19市町村避難所数108カ所 避難者数5,503人
地震概況
(気象庁資料)
前震
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本震
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土砂災害概要
地震による崩壊・土砂流出が阿蘇市、南阿蘇村、西原町など広範囲で発生しました。
阿蘇山北西部のカルデラ璧沿いでは、岩盤崩壊が多く、単独で比較的面積が大きい崩壊が発生しています。阿蘇山南西部の夜峯山周辺では、火山灰層が薄く崩壊した表層崩壊、布田川断層帯周辺に位置する立野川1・布田川では、崩壊面積・崩壊深が大きい崩壊が発生しています。
砂防エンジニアリング社の対応
再度災害を防止するための調査、設計を実施しています。
【7/15時点】25渓流
熊本地震により不安定化した土砂量の推定を行っています。
LP等高線や空中写真を用いて、熊本地震により不安定化し崩壊地が拡大することで災害発生の原因になりうる土砂量の推定を行っています。
【不安定化した土砂量の算出方法】
① LP等高線(1m)及びオルソ画像よりクラックの見られる斜面を抽出
② LP等高線より、斜面下部の滑落崖の深さを計測
③ 斜面の面積(A)と深さ(D)より、土砂量(V)=面積A×深さ(D)として集計
【参考値】7/15時点
- 対象渓流数 : 84渓流
- 地震時の発生土砂量(崩壊残土) : 394万m3
- 地震により不安定化した土砂量 : 69万m3(地震時の発生土砂量の18%に相当)
被災した砂防施設の災害復旧事業申請のための調査を実施しています。
【7/15時点】2渓流